中国の「君の名は。」ネタ色々

「君の名は。」にまつわる中国での話、拾っていきます。随時更新していきたいと思います。

中国大陸の興収予測の話

映画の前売り状況はかなり好調で、上映三日前の時点で初日1400万元(約2.3億円)、合計2000万元(約3億元)を突破しています。掲示板などでは中国での興収成績について色んな予測が飛び交っています。

https://www.zhihu.com/question/50404707

http://tieba.baidu.com/p/4854952038

http://tieba.baidu.com/p/4855142033

コケるという意見は良くて3億元、一方化けると思う意見は10億元(約160億円)が最低ラインと意見が分かれています。

ざっとまとめてみると、プラス要素は

  • 絶対裏切らない映画の質、口コミ効果に期待
  • 新海誠作品の知名度(秒速は結構知られている)
  • 超大手配給会社の強力な後押し
  • これまで積み上げてきたオタク文化の厚さ
  • 前売りぶっちぎり好調で話題性確保

不安要素は

  • 全体的に見れば、オタク層ってそんなに大した規模じゃ無いかもよ?
  • 独特な雰囲気が一般中国人に受けるかどうか不透明
  • 上映のタイミングが地味に激戦区
  • 最近3Dアニメが流行り過ぎてなぜか2Dを見下す流れがある
  • 未だに残る「アニメ=幼稚」という偏見
  • 「日本」アニメということ。感情的なアレとか、政治的な横槍みたいな何かは無いとは言い切れない

要するに、「自分は日本アニメ大好きだけど、みんながみんなそうであるとは思わない方がいい」という慎重な意見が多数ありました。

果たして中国ではどう受け止められるか、楽しみですね。中国で大きな話題になるほど化ければ、日本も中国もお互いを見る目が大きく変わる、大事なきっかけになるのではないかと個人的に思っています。

Bilibiliがチケットを贈呈した話

ニコニコパクリとか言われる似の弾幕付き動画投稿サイトBilibili。人気スマホゲーの運営(最近FGOの中国版運営に)、巨大オタクイベント主催、そしてユーザー寄付等々による安定した収入で毎年大量の日本アニメの正規配信権を買いながらゼロ広告でサイトを回している有能サイトです(それどころか最近は直接日本アニメに出資したり地元プロバスケットボールチームを協賛したり)。一時大赤字を出していた時期もあくまでゼロ広告の方針を曲げなかった運営の執念は有名。

ユーザー寄付というのはBilibiliの「承包」という制度の事で、ユーザーは自分が観たい(あるいは気に入った)アニメに任意額の寄付を行って配信権購入を応援することが出来ます。もちろん寄付しなくても全然タダで広告なしアニメが観れるし寄付者にも見返りはなく、しいて言えば動画の最後に寄付額順に名前が出されるくらい(ニコ動の「ご覧のユーザーの皆様が~」みたいなアレ)。

新海誠監督の過去作品(たぶん正規配信)も寄付を受け付けていて、計4131名のユーザーがいずれかの作品に寄付しているそうです。わりと少ない。

ここまで前置きですが、映画公開3日前に、Bilibili運営がその4131名に「君の名は。」の映画観賞券を無料で贈呈します!と突如発表しました。全国で使える無料クーポンを送るという形だそう。

寄付者に届いた通知

寄付者に届いた通知

Bilibiliのオタク文化に対する真摯さが見えるいい話だと思いました。寄付行為を奨励することで「いい作品には対価を」という文化を後押ししようという姿勢も見えますね。

続・Bilibiliが上映を買い占めてユーザーに映画を観せてくれる話

Bilibiliが更に巨大な爆弾を投下した模様。

http://weibo.com/1748075785/EjPQazXn8?type=comment#_rnd1480439233079

「よく考えたら4131人だけ招待しても寂しいかもね、もっとみんなでワイワイできたらいいよね」ということで(意訳)。

何と中国最大の映画館チェーン万達の協力を取り付けて、12月3日の全国計70館、465回上映、計110334席を買い切ったのでBilibiliユーザー独占鑑賞会をやろうぜ!!と打って出たのだ。前代未聞過ぎるぶっ飛び企画です。

参加ルールは

  • 4131名の寄付者は無条件で参加可能
  • それ以外の方はユーザーレベルが3以上ある事が前提。さらに別のLv3以上のユーザーとペアを組むことで観賞券の申し込みが可能となる。
  • 11月30日、夜20時から申請ページが公開されるので、早い者勝ちだぞ☆

とのこと。もちろん観賞費用は全部Bilibili持ち!

この発表、もちろん大いにバズっています。よく考えたらBilibiliにとってはちょっとコスト多めの大型プロモーション企画だし、万達も、映画そのものにとっても大きな宣伝になるし、さらっとオタク同士の出会いを後押ししたりとまさにみんな幸せになる企画ですね!いいぞもっと盛り上がれ!

「君の名は。」中国上陸は現地オタク圏にとってはよっぽどの大イベントなんだというのが伺えますね。

それにしてもこの発想の大胆さ、思い切りの良さ、行動の速さ。何よりアニメファンの為なら何でもするという無限の熱意。

Bilibili動画という企業の凄さ、分かっていただけたでしょうか。

吹き替えか字幕か

普通海外輸入映画は(吹き替えがあれば)吹き替え版、字幕版両方用意されているはずなんですが、「君の名は。」はなぜか、字幕版しかない地域と吹き替え版しかない地域で分かれてる模様。

「どうしようこっちは吹き替え版しか無いんですけど!」という悲鳴がいくつか見受けられました。

一方僕が暮らす上海では今のところ日本語版(字幕版)しか見当たりません。吹き替えも結構興味あったのに・・・。

特殊ケースなのか、中国で輸入映画はみんなそうなのか、不明です。映画あんまり観ないし。

予告編の弾幕がウザい

中国向け予告映像がBilibiliに転載されてます(公認らしい)。

http://www.bilibili.com/video/av7185185/

観れば分かると思いますが、弾幕の密度が凄い。その内容は、「○○、一緒に観よう」「○○、好きだ!!」という告白コメばっかり。全然映画関係ない・・・あ、「君の名前を呼んでいる」のか、なるほど。楽しそうで何より(横目)。

中国向けポスターのキャッチコピーが「一起看吧(一緒に観よう)」だったからそれに乗っかったんでしょうけど。盛り上がってるのはたいへんいい事だけど、うぜぇ。

それに対抗したのか、動画の最後に「自己看吧(自分で観ろ)」というコメントが画面を占拠してたのが面白かったです。