中国上海で「君の名は。」観てきましたレポート

夏休みに既に日本で一回観たのですが、単純にもう一回観たくなってきたのと、あと中国での反応が気になるので一度映画館に足を運ぶことに。

いきなり話が変わりますが6月ごろに中国で公開されたアニメ映画「大鱼海棠」というのがあって、かなり本気度高め意識高めな感じだったので、興味本位で公開直後に観に行ったことがありました。ネットではだいぶ評価が分かれた作品なんですが、少なくとも映画館においては大まじめなシーンで失笑が涌くという事態が多発した、残念なものでした。中には大爆笑を引き起こした場面も・・・最後まで我慢の観賞でした。

実はこのアニメも、ボーイミーツガールなお話だったり、生死大逆転なファンタジーだったり、「奇跡」がキーワードだったりと、内容的に「君の名は。」と近い要素がかなりあるので、この二作品を見比べて中国の観客や関係者たちが何を感じるのか、個人的にはそこが非常に興味があるところ。

先日北京で行われた先行上映会には「大鱼海棠」の監督さんも含め中国を代表するアニメ映画監督や関係者がどっと押し掛けたそうです。彼らが語る「君の名は。」をすごく聞いてみたい。

あと、今回は初めて、アプリを使ってチケット予約をしました。予約アプリを通じて買うだけで、お代は窓口購入の半額の50元(約800円)。会員登録でさらに安くなる(徐家匯という都心オブ都心の映画館なのでこれでも全然高い方)。その代わり日本のような学生割や曜日割などは無く、日本とは売り方がずいぶん違う印象。

アプリで席も選べます。一つ空いた席の隣を選ぼうとしたら「ダメですよ」と言われました。二つ以上空ければOK。周到ですね(笑)。

ダメだった

緑の席が選ぼうとした席

映画館での反応

そんなこんなで、午後二時と夜七時、二回観てきてしまいました。もっと観たくなってしまいました。

期待した観客のリアクションは、もしかしたら僕が日本で観たときよりも良かったかも知れません。

まず冒頭の入れ替わりコメディー、かなりウケていました。特に、例のoppaiなシーンと妹・四葉の容赦ないツッコミには毎回どっと笑いが涌きました。ジャパニーズギャグはキレがある。というか、検閲の中国なのにこんなシーンよく生き残ったなぁと軽く思ったり。

あと三葉(in滝)が一人称を色々試すところ、字幕の訳が見事。中国の観客にも違いがしっかり伝わった様子。バイト先でありえない女子力を発揮するシーンではおぉーと感嘆の声が。二人が日常でボロが出まくるところは本当に雰囲気が盛り上がってました。

後半大事な所になるとリアクションできる場面が減るので言えることは無し。みんな真剣。もちろんいきなりの涙目oppai揉みには最大級の爆笑。姉ちゃんやばい・・・やばいよ・・・

一方字幕なんですが、前述のシーンでは本当にいい仕事してたんですが、若干気になる問題もいくつかありました。ざっと言うと、見せ方が結構雑。

  • 字幕がセリフを若干追い越している所あり。二人の会話のセリフが一行で表示されてたりして分かりにくくなってる
  • 画面に文字情報があって、同時にキャラがセリフを言うシーンが結構ありますが、ここが非常に混乱しやすい。ちょっとあり得ないと思ったのは、セリフと文字情報の字幕が、同じフォント(黒体)同じサイズで、びっしりと画面下側に埋まっているという状況でした。普通フォント変えたりイタリックにしたりして区別するのに、これじゃどっちがどっちかわからなくなって、セリフも文字の内容もとても追えない。あと歌詞も同じ。あの感動的な歌詞を字幕にしてくれるのは本当に賢明だけど、とにかくもう一工夫欲しかった
  • そうでなくても、二人のモノローグなどで若干飲み込みにくい中国語がいくつかありました。日本語の意味に合わせるのにこだわり過ぎて読みにくくなってしまった感じ。逆に伝えきれてない箇所にも気付きましたが、そんなに大事な所ではないのでまあ見逃せます。

自分でも追いつけなくなったところが多数あって、初見さんは字幕追いながら観るの大変そうだなーと思いながら映画観てました。

Bilibiliとかで配信されるアニメの字幕は、誤訳はあってもそこら辺は昔からちゃんとしてるのに、正規軍はまだまだですね。世界の字幕組大国、中国らしからぬ雑な字幕。そこだけが気がかりでした。

興収の話

中国での興収も気になるところですが、まず参考として、今年は「ズートピア」が異例のヒットを出して興収15.3億元(約250億円)でした。調べてみると初動は普通のディズニーアニメ並だったのが、爆発的な口コミ効果で二週目の興収が初週の二倍、三週目も初週をかなり上回るという異例過ぎる展開だったそう。

ズートピアの興収推移

ズートピアの興収推移

ちなみに今年春節頃に上映した「美人魚」とかいう映画が歴代興行記録を10億くらい伸ばして33.9億元(約554億円)までいったとか。初耳なんですけど・・・。

その一方でアナ雪はたったの3億元だったりするので、日本での評判ってなかなか当てにならなさそうな気もします。

あの「大鱼海棠」も評判の割にはなんだかんだで6億元も稼いだらしいです。日本映画に関しては「STAND BY ME ドラえもん」の5.3億元が最高記録(アナ雪超えたね!)。ここを超えることがまず一つの目標ですね。ネットでも「せめて大鱼くらいは超えないと中国終わる」という声が多数。

さて情報化がひじょうに進んでいる中国なので興収はスマホアプリでリアルタイムで調べることが出来る(マジで秒単位で更新されてます)のですが、ブログ執筆時点で「君の名は。」今日の興収は約7400万元(約12億円)。明日からが週末です

本当は初日1億元行けるとか言われてたのでちょっと残念な気も。でも3D映画よりチケットがかなり安い事を考えるとやっぱりすごい数字です。7000館以上、約66000上映回で座席消化率が33.3%ってやばくないですか。

現在ただでさえ話題映画の激戦区な上、15日からはチャン・イーモウのハリウッド大作「グレートウォール(長城)」が上映されて確実に上映回数が持っていかれるので持ち時間はかなり短いと思われます。長くても一ヶ月以内には数字が落ち着くと思われるので、まあ興収「日本超え」とかはさすがに無いでしょう。それまでにどれだけ伸ばせるか注目したいです。

『中国上海で「君の名は。」観てきましたレポート』へのコメント

  1. 名前:ちま 投稿日:2016/12/03(土) 13:33:09 ID:bffa9f380 返信

    はじめまして!
    楽しい記事をありがとうございました。

    >あと三葉(in滝)が一人称を色々試すところ、字幕の訳が見事。

    ここ、どんな風に中国語になっているのか、ずっと気になっていたんです。
    差し支えなければ教えていただきたいのですが・・・

    • 名前:しゃをみん 投稿日:2016/12/03(土) 13:44:30 ID:8c8ff1bf3 返信

      たしか「私?→わたくし?→僕?→俺」が「人家?→本人?→在下?→我?」でしたね。字幕頑張ったなと思います。

  2. 名前:ちま 投稿日:2016/12/04(日) 12:14:42 ID:6243c6375 返信

    ありがとうございます! ホントに苦労の後が、、、
    しばらく中国に行けないのがもどかしいです。年末は台湾なのでそっちでも字幕を確認できたらうれしいです。